錫杖寺での
初冬の茶会

茶道具店の増幸さんにお誘いいただき、初冬の茶会にてお席を持たせていただく運びとなりました。

天平12 (740)年開基、江戸時代には歴代将軍による日光社参の際の御休憩所として利用されたという古刹での、小堀遠州流としては初の茶会となりました。

当流では炉の広間のみにて行う「硯屏通いの薄茶点前」をいたしました。遠州公の三男である権十郎蓬雪筆「江天暮雪」のお軸や、それに合わせて作っていただいた清晨庵製の「雪の華」と呼応するようなみぞれが散らつくお天気の中、多くの皆様にお入りいただきました。

門外不出の秘花とされる肥後菊を桐の実と合わせて生けたところ、多くのお客様に「珍しいわね」と喜んでいただき、席主冥利に尽きる思いがいたしました。


増幸初冬の茶会
日時 令和元年十二月七日(土) 会場 川口 錫杖寺

会 記
   
広間一
[薄茶席]
席主 小堀宗峯 
床 
小堀権十郎蓬雪筆
江天暮雪 田安家旧蔵 
季のもの
 
花入
青銅瓢
秦蔵六作 
香合
開扇 青海波文
 
野馬文真形 初代山城
堀浄甫造 浄雄極
炉縁
大徳寺龍光院祖堂古材  
福富雪底箱
風炉先
金銀市松
 
水指
緑彩釉
楠部彌弌作
硯屏
仁清写 遠州好七宝透 武蔵野窯
塗師淡斎作
茶器
七宝文薬器
七代宗哲作
茶杓
十五代宗通作 共筒共箱
銘 明星 
茶碗
宗甫好形 しがらき
宗中箱
宗通 楽字
十四代猶香庵豊斎作
 
宗忠 和歌入 なにごともうきよの…
 
朝日 月白釉
十六代松林豊斎作
清閑寺 白天目形
 
建水
塗 曲 
 
蓋置
七宝象嵌 唐銅四方
 
御茶
千代の松
名古屋・松尾園詰 
菓子
 雪の華   
東松山・清晨庵製
真塗 椿水仙蒔絵
奥窪聖美作
遠州好 縁高 小の字七宝透
前畑春斎作 
水次
遠州好
大國栢斎作